旧白洲邸・武相荘(三) 柿の木 |
樹齢は200~300年。「禅寺丸(ぜんじまる)」という種類で、実は小さいけれど
美味しい柿だそうです。 (11月2日撮影)
・・隣に「柿生」という地名もあるように、このあたりには柿の木が多い。
・・樹齢200~300年から400~500年の柿の大木は、古くから住んでいる農家には
ざらに見られる。
・・柿は1年おきに生るので、昔は生らない年には枝を伐って、木が疲れないように
手入れをした。が最近は人手が足らないので放ってある。
「草木時を違えず」で、それでも1年おきにはちゃんと生ってくれる。
自然は本当にありがたいものだと思う。
(柿の実は)必ずひとつだけ残しておくのが、かっての鶴川村の習慣であった。
この柿のことを「木守り」といい、地方によっては「こもり」と呼ぶところもある。
文字どおり、木を守るための呪いで、またいい柿を授けてくださいと神様へ
ささげる祈りの意味も含まれている。
一説には、鳥のために残しておくともいわれるが、そうでなくても物を全部
とりつくさないということは、まことに美しい風習だと思う・・
-白洲正子さんのご本「木」より-
カキ(柿) カキ科
高さ10mになる落葉高木。本州中部以南に分布。初花に雌花、雄花をつける雌雄同株。
果実は大型の液果で、甘・渋があり食用となる。
晴れていたら綺麗だったでしょうね・・
長屋門の外側から・・
この日の帰り柿生で事故があり、新宿まで40分ほどのところ2時間もかかってしまいました。
事故でダイヤが狂い満員の電車の中で、あぁ・あと10分早い電車に乗っていたならと
悔やみましたが、ふと、白洲正子さんの書斎の本棚に何冊かユングの心理学の本が
あったことを思い出しました。
ここは、あと10分早い電車に乗っていたらこういうことにはならなかったのに・・と、
フロイト的因果律で考えるより、ユング的に何をめざしてこの事故にめぐりあったのか・・と考えることにしました。
武相荘の柿の木がとても美しかったので、柿に因んだ柿生の地名を忘れないように・・
事故に遭遇したのかもしれないと思うことにしました。乱暴なこじつけかなぁ・・
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